一茎庵   
  鉄瓶 
   
 
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塩の味比べ

ある方より、試作品の塩サンプルを頂きました。
面白いので、いろんな方面から、3種類の塩の食べ比べをしていきたいと思います。

* 能登の浜塩(以下・・浜塩)
* 土佐完全天日塩“塩丸”(以下・・天日塩)
* サンプル
   
5月23日 @ 塩をなめながら、日本酒を呑んでみる。

サンプルが優しい味で、美味しい。
続いて、天日塩・浜塩の順。

浜塩・・・思っていたより、味がきつい。
  A トマトに付けて食べる。 

だいたい、@の結果と同じ。
  B 軍鶏の胸肉の炭火焼 

浜塩が圧倒的に旨い。
天日塩も思っていた以上に旨い。浜塩より若干弱いが十分のレベル。
サンプルは料理方法(炭火?)に負けてしまうのか・・・?
やや味がぼやける。
     
5月24日  炊きたて御飯に、塩をかけて食べる。 

3種類かけて食べてみたが、御飯の味が思ったより強くて
なおかつ注意深く食べなかったので、
いまいち、違いが分からなかった。

再チャレンジ!
  今度は、冷や御飯にかけて食べてみる。

やはり、サンプルが一番穏やかな味。

次に天日塩・浜塩の順。
 
  お吸い物を作る。 

出汁は昆布(利尻香深2005)+鰹節(ニンベン近海薩摩本節 背 血合い抜き)
+日本酒+薄口醤油微量


これに、おのおの塩を加え、3種類のお吸い物を作る。

浜塩・・・スッキリしたシャープな味。
天日塩・・・ふくらみのある複雑な味。但し、スッキリはしていない。
サンプル・・・中間くらいの味。

この味の違いは、非常に面白い。
どれが良いと言う問題では無く、もう、これは好みの問題。
    続いて、イカフライにかけて食べてみるが・・・・
もちろん、味は違うけれども、いまいち説明不能。

日を置いて、再チャレンジ。
     
 5月25日 温め直した御飯に3つの塩をかけて食べてみるが、
違いがいまいち分からない。

焼き海苔に塩をかけて食べてみる。
味は、そのまま食べた時と一緒で、
サンプルがマイルド。
浜塩は塩味がきつい。
天日塩は中間。 
    さて、今日の料理は塩そば

塩そばで味の比較

昨日、昆布出汁(羅臼H19年)煮きった日本酒それぞれの塩を、
塩分濃度7%になるように加えて、一日寝かせた物を
大根おろしに加えてから、蕎麦にかけて、
わさび・鰹節を加えて、かき混ぜて食べる。

どれも旨いが、味がはっきりと違う。

浜塩は、蕎麦の味がくっきりと出る。特に蕎麦が甘い。
天日塩は、タレと蕎麦の一体感がすごい!
サンプルは両者の中間位。

この料理は、塩の性格の違いがはっきり出て面白い。
 
     
5月26日    空豆で食べ比べ

まずは空豆で食べ比べ。
だが、塩を少なくした為か?
明日、もう一度やり直し。

但し、3つともとも、もちろん旨い。

相当旨い!

    茶碗蒸しの食べ比べ 

続いて、茶碗蒸し

先ず、作り方。

昆布出汁・・・利尻香深10年物鹿児島の超軟水に10時間漬けて水出しする。

鰹節出汁・・・秦野の湧水にんべんの近海春節の雄節の中心部の
         血合いの無い一番良い部分を使う。
         (にんべんの近海節は、にんべんが一年に一回、特別に作っている物)

そして、昆布出汁と鰹出汁をブレンド。

(理由は、昆布にも鰹節にも最適な水は存在しません。
その為、それぞれに合う、良い水で出汁を取ってブレンド)

そして最後に、塩のみを入れて蒸して出来上がり。

さぁ! 味は・・・・・?


天日塩・・・すばらしい味。ふくらみがあって、しかも一体感の有る味。
        私にとって、いま考えられる究極の味かもしれない。 
浜塩・・・・・
やや塩が勝っている。
サンプル・・・中間位

とにかく天日塩の完成度が高すぎ。
もちろん、試食なので、味を分析しているが、
単体で食べれば、どれもすごいレベルです。

それにしても、出汁だけの時の塩味は違うんだ・・・と言う事を改めて認識。

それと、塩によって茶碗蒸しの色も違ってきます。
色の濃いのは浜塩です。

    続いて、中ヨークシャーもも肉のトンカツに塩をかけて食べるが、
もう酔いが廻っているため、味の違いが分からない。 

もちろん、3種類とも・・・・当然旨い!

     
5月26日  再度、空豆で塩味比べ。 

今日は、明らかに天日塩の方が浜塩より優しく・まろやかで旨い。

しいて順番を付けると、サンプル・天日塩・浜塩の順。

但し、問題が一つ!
この3つの塩の順番は気候によって入れ替わるような気がします。

例えば、7月〜9月だったら、浜塩が圧倒的に1番。
そう! 微妙な差で、後は天候・体調によって入れ替わるような気がします。
     


番外として
 
  5/26  朝  浜塩で歯を磨く 

     昼  サンプルで歯を磨く

5/27  朝  天日塩で歯を磨く 


実は私・・自然塩で歯を磨くのが大好き。
何せ気持ちいいんです。

また、予想外の結果になりました。

磨いた後、1番ドライでスッキリするのが・・・天日塩 
そして・・・浜塩・・サンプルの順でした。

今回、2種類の塩で歯を磨いてみて、微妙な違いが非常に面白い。  
 
     
5月28日  短角牛の炭焼きステーキ を作って、塩をかけて食べる。

やはり私的には、サンプルの塩が優しくて好き。
浜塩はややきつい。
天日塩は中間くらい。

短角牛のステーキも・・優れものでした。
     
6月6日    空豆の炭火焼 

空豆の炭火焼

これは、何と言ってもサンプル塩が一番旨い!
     
    きゅうりの塩もみ

きゅうりの塩もみ 

天日塩が旨い。最も自然な味。
続いてサンプル
浜塩は少し塩辛い。

6日間にわたり、3種類の塩の味チェック。

料理ごとに優劣を付けたが、どれも超ハイレベル。
もし一つだけで味の検査をすれば、もちろんどれもOK!

また、大ざっぱに使い方を言うと・・・

   
焼き物

・・・ 浜塩
塩を付けて
  食べるもの
・・・ サンプル
出汁・煮物    ・・・ 浜塩と天日塩のブレンド   料理の味の濃さによって比率を変える 
例)カレーなどは浜塩9:天日塩1
  薄味の物は  浜塩1:天日塩9
塩もみ・漬物等 ・・・ 天日塩
茶碗蒸し  ・・・  天日塩   
       
    という結果になりました。
 
   
PS:    今回の塩の味チェック

結果は、一茎庵での使用方法と大差有りませんでしたが、
一つ非常に勉強になった事は、

出汁としての味と、卵を加えた茶碗蒸しの味が異なるという事

今まで、出汁の味で全て判断してきたが、
それでは不十分だと言うことが 、はっきり分かりました。

今回の天日塩の茶碗蒸しの味・・・衝撃を受けました!
     
PS:    連日、一口飲んでは、酒で味を消し・・・また一口飲んでは・・・・・・・・・

の連続で、どうも飲み過ぎ。

酒量オーバーの毎日でした。
 

一茎庵
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